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カマキリを乗せて

この間、地下鉄のホームへと繋がる階段を下りているときにふと目の前を見てみると、
前の女の人の背中にでっかいカマキリがひっついていました。

そう、カマキリ。

しかも体長10cm以上はある茶色の大きなカマキリ。

あまりの驚きに、幻想ではないかと、瞬きを数回する。
そして、新しいデザインのジャケットではないかと凝視してみる。
『今日の私はおかしいのかもしれない』と思い、少し離れて観察してみる。

「やっぱり、カマキリだ」

どうも現実らしい。周りにいる人は気づいているのか、気づいていないのかはわからないけれども、全く声をかける気配がない。その女の人にすかさず近づき、声をかける。

「あの、背中にカマキリがついています。・・・私、取れないんですけど。」

背中にカマキリを乗せた女性の人は案外冷静に「え?ほんとですか~」っと答えてくれた。一緒にいたメガネの女性は彼女の背中をみて「ほんとだぁ~!」っと驚きの声。

私はとてもじゃないけどカマキリを触ることができずそわそわしていると、メガネの女性の方が傘の先でつんとカマキリをつついてくれた。すると、カマキリは羽を広げて、近くの柱に止まった。

その間、数人が横を通りすぎたが、やっぱりみんな無関心だった。

「どうもありがとうございました」

二人に感謝されると、私は電車に飛び乗った。

あのカマキリは、産卵を迎えている(終えたばかり?)カマキリだったのかもしれない。私は用事があったのでそのまま電車に乗ってしまったが、もし家に帰る途中だったらカマキリをかばんの上とかに乗せて、草の中へ戻してあげたかったな。

そう思ったのでした。

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次回のライブは未定です。

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